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あ や し い 書 簡 箋

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[須佐妖戦帖] 真怪 其の九-出雲族


「ネビルの子孫・・・だって?」柳田と井上は顔を見合わせた。
「其の像は?」
柳田が4mはあろうかと云う、姿も人間とは思えぬ像を指差して云った。しかし、其の姿は妙に美しく、神々しい。眼は切れ目で鼻筋は高く、髪の毛は無い。指は4本でやけに長い。身体は全体に細身である。全身を薄い布のようなものをまとっている。全身が細身で長身なのは重力の軽い星で進化したからだと思われる。
「祖ネビルです」
「柳田先生、古代巨人伝説が頷けるのではですか?」井上は聞いた。

「貴方は人間にしか視得無い。何故、容姿がそんなに異なるのです?」
「人間との交わりの繰り返し、重力のためと人間のDNAに依って背丈も縮んだのです」
「DNA?」
「柳田先生、人間の原子細胞の設計図のようなものですよ。人間とネビルのDNAが合わさって、云わば、間子(あいご〜ハーフ)だ」
「日本人と異国人の間で生まれた子供のようなもの?」
「地球人と異星人の間子ですよ」

「だから、わたしの先祖は地球に置いていかれた・・・」
「間子は異端なのですね」
「はい、しかし彼等は武器と通信機、守り神を置いていったのです」
「武器とは神具ですね。通信機とは?」
「曼荼羅です。此の曼荼羅は遥かなネビルとの交信用」
「ネ、ネビルと交信が出来るのですか?!」
「はい、時間も距離も関係ありません。即座に返答が来ます。素志て此れは転輪聖王、弥勒(みろく)・・・弥勒は眠っています」
「弥勒菩薩?!兜率天(とそつてん)に住み、釈迦(しゃか)入滅から56億7000万年後の未来世で現世に降臨し、衆生(しゅじょう〜生命のあるもの全て。特に人間)を救済すると云われる・・・貴方がたは常世と繋がっているのですか?!」
「高天原と随意になった経緯からです。素志て・・・天井に広がるものは曼荼羅ではありません。宇宙の今の地図・・・映像です」
「な、なんと!活動写真?総天然色(カラー)だ」
「全宇宙ではありませんよ。ネビルが探査した範囲です。銀河系がやっとですが、転輪聖王の力を借りれば、未知の青雲、星系が視れます」
「凄い・・・・」井上は感嘆した。
「貴方には質問したいことが山ほどある」柳田はご坊に聞いた。
「はい、なんなりと」

「1つは、貴方は此処で何をしているのですか?
2つ目は、何故、守り神、人面獣は残虐にも人を殺したのか?
3つ目は、反物質生命体をどうするのか?」
「答えましょう。1つ目・・・わたしは守り神たちを遠隔操作している。彼等の行い、行動はわたしを通して行われる。
2つ目・・・」
「待て、今・・・解った・・・」柳田が云った。
「柳田先生・・・」井上もキナ臭いものを感じた。
「井上先生!此れはネビルの策略ですよ。地球人の命などゴミ程にしか思っていない」
「わたしが遠隔操作しているからだと思ったのですか?誤解です。わたしは地球を守るために・・・」
「人面獣は守り神にされた・・・と云っていた。それなのに何故?幾千年も仕事を全うしたのか?玉井刑事たちは何故?捜査を誤摩化したのか?猟師たちは何故?洞窟内に入らなかったのか?」
「其れは、鼓星(つづみぼし)の伝説と禁忌(タブー)地区だったからではないのですか?」
「違います。井上先生、出雲族は國譲りの後、何処に消えたのでしょうね?」
「東北や諏訪に逃げたとか、出雲の地にも残っていると云う話ですね」
「そう、塵尻(ちりじり)になったんです。井上先生、出雲族は天孫族(高天原族)とネビルに依って、奴隷にされたんですよ」
「ど、奴隷??!!!」
「人面獣も、猟師たちも、玉井刑事も、もしかしたら此の奥多摩の此処の地、特にあの三連山周辺の住民は皆、出雲族の子孫なんじゃないでしょうか?」
「貴方は何を云っている?!わたしの一族を侮辱するのか?!」ご坊が腹を立てた。
「須佐之男も櫛名田比売(くしなだひめ)も知らないわけだ。高天原が隠している・・・」
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