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あ や し い 書 簡 箋

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[須佐妖戦帖] 真怪 其の八-曼荼羅の僧


「木藤刑事、儂(わし)たちはどうしたら善い?」玉井は不安で一杯だ。
「俺は本庁に帰って其の旨を伝える。本庁は、7年前に九尾狐に襲われた忌まわしい過去がある。未だ只の狂人集団の襲撃で犯人を取り逃がした言い訳だと陰口を叩かれているが、本庁を通して科学者たちに伝える。あの軍隊は起こったことを説明出来はしないさ」
「儂の話を信じるものか!」
「では、黙って何処かに隠れて脅えなさい。俺に出来ることは伝えることだ」
「木藤ちゃん、あの球の破片を持って帰ろう。証拠になる」
「そうだな。佐々さん。学者に見せれば、ぶっ魂消るぞ」

「魔界の時間と現世では時間の流れ方が違います。須佐之男たちは暫く帰らないでしょう。上手く行くか?どうかもわからない。戦いになってしまうかもしれない。あなた方は其の道で進めてください」櫛名田比売(くしなだひめ)は勇気づけた。
素志て彼等は別れた。

東京に帰って井上は知り合いの高僧に連絡した。「柳田先生、変わり者だが、其の道に精通している仏者が居るそうです。会う約束をした」「長野の山奥で一人修行する賢者だとのことです」
「何宗の僧ですか?」
「何処にも属していません。色砂で曼荼羅を描いたりするそうです」
「属していない?色砂の曼荼羅・・・神を呼ぶ儀式ですよ。チベットで今も行われています」
「曼荼羅ってのは宗派に依って色色あるそうですね。宗教観だったり、宇宙観だったり。神道にもある。視た事もない曼荼羅を描くそうです」
「視た事もない?」
「図は円形の仏で囲まれてはいますが、中心が転輪聖王だと云っているそうです」
「井上先生、其れは転輪聖王を呼ぶ曼荼羅・・・・ってことかもしれません」
「そういうことになりますね・・・彼が住む寺の名は三連筒寺と云います」
「三連筒?オリオンではないですか!」
「兎に角、会いに行きましょう」

井上と柳田は長野に向かった。素志て然る山奥に分け入り質素な廃墟のような寺を見付けた。
「此処だ。聞いた通りだ」
「井上先生、視て下さい。寺周辺を小さな石碑のようなものが取り囲んでいる・・・」
「何か空気が違う・・・」
「鳥居と同じですよ。此処からは神域だと云うことです」
「三連筒寺・・・視て下さい。家紋の様な・・・寺紋でしょうか?三連の星・・・」
「何者なのか?」
門をくぐり玄関に着くと人が居た。
「お待ちしていましたよ」
「あ!」
其の僧は身の丈2mはある大男で、何処か異国の顔をしていた。
「井上円了博士と柳田国雄先生ですね。わたしは名乗るにも名がありません」
「名が無い?!帰依していないのですか?」
「はい。どうぞ、お上がりになって」

「なんだ?此処は?」井上と柳田は顔を見合わせた。今まで視た事も無い境内だ。
「本堂が視たいでしょう?其処です」
「こ、此れは?!」
幾数枚の様子の異なる曼荼羅が飾ってあり、大きな像が置いてあった。通常仏像などは人間の形であるが、其れは・・・人間では無かった。
素志て像の前にあの神具が幾つか置いてあった。
「ご坊!あなたは何者ですか?」
「わたしはネビルの子孫です」

追伸:今回は少し長い物語になりそうです。
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